倉庫作業着の選び方で失敗しない完全ガイド

倉庫の仕事が決まったとき、「どんな作業着を選べばいいのか?」と迷う方は多いのではないでしょうか。倉庫作業は、温度環境・作業内容・動きやすさなど、一般的なオフィス環境とは異なる条件がそろっています。この記事では、倉庫作業着の選び方を素材・安全性・季節対応など多角的に解説します。
目次
倉庫作業に適した作業着の選び方【5つのポイント】

倉庫作業着の選び方には、動きやすさ・素材・安全性・サイズ感・季節対応という5つの重要なポイントがあります。それぞれを理解することで、失敗のない作業着選びができるようになるので、ひとつずつ確認してみましょう。
ポイント1|動きやすさ・ストレッチ性で選ぶ
倉庫作業では、しゃがむ・腕を上げる・素早く移動するなど、体を大きく動かす場面が多く、ストレッチ性の高い作業着が非常に重要です。動きを妨げる服を着ていると、疲れやすくなるだけでなく、ケガのリスクも高まります。
特に注目したいのが「4方向ストレッチ(四方伸縮)」素材です。縦横斜めの全方向に伸びるため、どんな姿勢でもストレスなく動けます。反対に、伸縮性のないコットン100%の作業服は動きを制限しやすく、ピッキングや仕分け作業には不向きなことも。
試着する際は、腕を頭上に上げてみたり、片足を前に大きく踏み出してみたりして、突っ張りがないか確認するのがおすすめです。
ポイント2|倉庫環境に合った素材・温度対応で選ぶ
倉庫内は、常温・冷蔵・冷凍など環境によって温度が大きく異なります。作業環境に合わせた素材選びは、快適性だけでなく体調管理にも直結する重要なポイントです。
常温倉庫では、汗をよく吸い、乾きやすい「吸汗速乾素材」が活躍します。一方、冷凍倉庫(-20℃前後になることも)では、防寒性・保温性の高い素材が必須。薄くても保温できる「中綿入り防寒着」や「フリース素材」のインナーを活用することが大切です。
また、屋外作業と屋内作業を行き来する場面では、体温調節がしやすいよう「脱ぎ着しやすい設計」かどうかも確認しましょう。
ポイント3|安全性・視認性で選ぶ
倉庫内ではフォークリフトや台車が行き交うため、「作業員の存在を周囲に認識させる」視認性の高い作業着を選ぶことが安全対策の基本です。
蛍光イエロー・オレンジ・ライムグリーンなどの高視認性カラーや、反射テープがついた「高視認安全服」は、暗い倉庫内でも存在を知らせるのに効果的です。JIS規格(JIS T 8127)に準拠した製品を選ぶと、安全基準を満たした設計であることが確認できます。
また、フォークリフト周辺での作業では、裾や袖に余分なゆとりがありすぎると機械への巻き込み事故につながるリスクがあります。動きやすさと安全性を両立したフィットデザインを選ぶようにしましょう。
ポイント4|サイズ感・フィット感で選ぶ
作業着はファッションと異なり、「大きめがラク」とは限りません。大きすぎる作業着は機械や棚への引っかかりにつながり、小さすぎると動きを制限してしまいます。倉庫作業には「適切なフィット感」が不可欠です。
選び方のコツは、袖丈・着丈・股下のサイズをきちんと確認すること。特にズボンは、しゃがんだときにウエストが下がりすぎないか、裾が床を引きずらないかをチェックしましょう。裾の引きずりは転倒の原因にもなるため、安全面からも要注意です。
メーカーのサイズ表と自分の体型を照らし合わせて選び、可能であれば試着してから購入することをおすすめします。
ポイント5|季節に合わせた重ね着で選ぶ
倉庫内の温度は季節によって変化するため、1枚で対応しようとするより、重ね着(レイヤリング)を前提に作業着を揃えると、体温調節がしやすくなります。
基本的な考え方は「ベースレイヤー(吸汗速乾インナー)→ミドルレイヤー(フリース・トレーナーなど保温層)→アウターレイヤー(防寒着・ジャケット)」の3層構造です。暑くなったらアウターを脱ぐだけで対応できるので、作業効率も落ちません。
シーズンごとに一から買い直すよりも、通年使えるベースレイヤーに季節対応のアウターを組み合わせるやり方が、コストを抑えながら快適に働ける方法として人気があります。
倉庫の種類によって作業着を変えるべき理由

一口に「倉庫」といっても、常温倉庫と冷凍・冷蔵倉庫では作業環境がまったく異なります。それぞれの環境に合わせた作業着を選ばないと、体調を崩したり作業効率が落ちたりする可能性があるため、倉庫の種類ごとの注意点を確認しておきましょう。
常温倉庫で働く場合の注意点
常温倉庫は冷暖房が限られていることも多く、夏は高温多湿、冬は底冷えという過酷な温度環境になりがちです。特に夏場は熱中症のリスクが高く、素材選びと通気性の確保が重要になります。
夏場は、吸汗速乾素材のポリエステル系や、通気性に優れたメッシュパネルを採用した作業着がおすすめです。汗をすぐに発散してくれるので、べたつき感が少なくなります。冬場は前述のレイヤリングを活用しつつ、ニット素材のインナーや薄手の防寒ベストを活用するとよいでしょう。
また、倉庫内は埃が舞いやすい場合もあるため、長袖で肌を保護することも大切です。夏でも薄手の長袖作業シャツを着用することで、紫外線・擦り傷・虫刺されなどを防げます。
冷凍・冷蔵倉庫で働く場合の注意点
冷凍倉庫は-20℃前後、冷蔵倉庫でも0〜10℃程度と、非常に厳しい寒さの中での作業になります。防寒対策が不十分だと、手足のしびれや集中力の低下、最悪の場合は低体温症につながるリスクもあります。
冷凍・冷蔵倉庫での作業着選びの基本は以下の通りです。
- 防寒インナー(極暖タイプ):肌に密着して体温を逃がさない素材を選ぶ
- 防寒作業服(中綿入りジャケット・ズボン):保温性と動きやすさを両立したものが理想
- 防寒手袋・防寒ブーツ:末端の冷えは作業ミスにつながるため、手足の防寒も忘れずに
- 防寒帽子・耳当て:頭部からの体熱放散を防ぐ
また、冷凍倉庫と常温エリアを行き来する作業がある場合は、脱ぎ着しやすいジッパー仕様の防寒着が特に便利です。温度差による結露や発汗への対策として、吸湿性のよいインナーの上に防寒着を重ねる構成が基本になります。
作業内容別に見る作業着の選び方

倉庫内での作業は、ピッキング・重量物取り扱い・フォークリフト操作など多岐にわたります。それぞれの作業特性に合った作業着を選ぶことで、安全性と作業効率がぐっと上がります。自分の担当業務に合わせてチェックしてみましょう。
ピッキング・仕分け作業に向いている作業着の特徴
ピッキング・仕分け作業は、棚の高いところに手を伸ばす、低い場所にしゃがむ、素早く移動するなど、全身を使った繰り返し動作が多いのが特徴です。そのため、作業着には高いストレッチ性と軽量性が求められます。
おすすめの特徴をまとめると次の通りです。
- ストレッチ性:4方向伸縮素材で全方向の動きに対応
- 軽量性:長時間の移動でも疲れにくい軽い素材
- ポケットの配置:ハンディターミナルやペンをすぐ取り出せる機能的なポケット
- シルエット:体にフィットしすぎず、棚に引っかかりにくいすっきりしたデザイン
また、ピッキング作業は長時間立ちっぱなしになることも多いため、作業靴とのバランスも意識して、動きやすいコーディネートを心がけましょう。
重量物の取り扱い作業に向いている作業着の特徴
重量物の搬入・搬出・積み付け作業では、腰や肩への負担が大きく、作業着の耐久性と補強設計が非常に重要になります。ほつれや破れが起きやすい部位をしっかり補強した作業着を選ぶことが大切です。
注目すべきポイントは以下の通りです。
- 膝・尻部分の補強:しゃがみ・持ち上げ動作で生地が傷みやすい部位に耐久素材を使用
- 腰部サポート設計:ウエストにパッドやベルト通しがあると、腰への負担を軽減しやすい
- 縫い目の強度:二重ステッチや強化縫製で耐荷重動作に耐えられる構造
- 厚手・高密度素材:摩擦や引っかかりに強い生地を選ぶ
腰痛予防の観点から、サポーター付き作業ベルトや「腰当てパッド付き作業ズボン」を合わせて活用するのもおすすめです。
フォークリフト操作時に注意すべき作業着の特徴
フォークリフトを操作する際に最も注意すべきなのが、作業着の「巻き込み防止設計」です。裾や袖が長すぎたり、ゆったりしすぎていると、機械の可動部に巻き込まれる重大事故につながる危険性があります。
フォークリフト操作時の作業着選びのポイントをまとめました。
- 袖口がキュッと絞れる設計(ゴムや面ファスナー付き)で、まくれ上がりを防止
- 裾は適切な長さ:長すぎる裾は床やペダルへの引っかかりの原因に
- ジッパーやボタンはしっかり閉まるか確認:開けたままにしない
- ゆったりしすぎないシルエット:大きめサイズは避け、適切なフィット感を保つ
また、フォークリフト周辺には歩行者との接触リスクもあるため、反射テープ付きや高視認性カラーの作業着を選ぶことで、周囲からの視認性を高めることができます。安全第一の観点から、巻き込み防止と視認性確保を両立した作業着選びをするようにしましょう。
倉庫作業着の素材比較|綿・ポリエステル・混紡の違い

作業着の素材は、快適性・耐久性・コストに大きく影響します。倉庫作業着でよく使われる「綿(コットン)」「ポリエステル」「混紡(ポリコットン)」の3種類の特徴を比較して、自分の職場環境に合ったものを選ぶ参考にしてみましょう。
| 素材 | 主なメリット | 主なデメリット | 向いている環境 |
|---|---|---|---|
| 綿(コットン) | 肌触りが柔らかく、吸湿性が高い。静電気が起きにくい | 乾きにくく、重い。耐久性はやや低め | 肌が敏感な方・夏の汗が気になる方 |
| ポリエステル | 乾きが速く、軽量。型くずれしにくく耐久性が高い | 蒸れやすく、静電気が起きやすい | 動きが多い作業・洗濯頻度が高い方 |
| 混紡(ポリコットン) | 綿とポリエステルの長所を合わせ持つ。バランスが良い | 100%素材に比べると各特性がやや中間 | 幅広い環境・初めて作業着を選ぶ方 |
一般的な倉庫作業では、綿65%・ポリエステル35%の混紡素材が「コスパよく快適に使える」として定番になっています。肌への優しさとケアのしやすさが両立しているため、初めて作業着を選ぶ方にはまずこの混紡素材から試してみることをおすすめします。
冷凍倉庫のような極寒環境では、保温性に優れたウール混紡インナーや、断熱効果を持つ中綿ポリエステル素材の防寒着も選択肢に入れるとよいでしょう。素材の特性を理解した上で、作業環境に合った最適な組み合わせを見つけてみてください。
倉庫作業着の色の選び方|視認性と安全確保の基本

倉庫作業において、作業着の色選びは「おしゃれ」の観点だけでなく、安全確保に直結する重要な要素です。特にフォークリフトや台車が行き来する現場では、作業員の視認性を確保することが事故防止の基本になります。
作業着の色と視認性の関係を以下にまとめました。
| カラー | 視認性 | 向いている状況 |
|---|---|---|
| 蛍光イエロー・ライムグリーン | ◎ 非常に高い | 暗い倉庫内・夜間・フォークリフト周辺 |
| 蛍光オレンジ・レッド | ○ 高い | 動きの多い現場・危険エリア周辺 |
| ネイビー・グレー | △ 普通 | 倉庫内での標準作業 |
| 黒・ダークカラー | × 低い | 暗い倉庫では視認されにくい |
JIS T 8127(高視認性安全服)の規格に適合した作業着には、蛍光素材と再帰反射材(光を反射するテープ)が組み合わさっており、薄暗い環境でも抜群の視認性を発揮します。安全基準を重視する現場では、規格品を選ぶとより安心です。
一方で、会社やチームで作業着を揃える場合は、視認性の高いカラーをベースに、胸元やバックプリントで企業ロゴや名前を入れるオリジナルデザインもおすすめです。オリジナル作業着の制作については日本被服工業のサービスページもご参照ください。
視認性の高い色を選ぶことは、自分の安全を守るだけでなく、チーム全体の安全文化を高めることにもつながります。職場のルールを確認した上で、なるべく明るく視認性の高いカラーの作業着を選ぶようにしましょう。
季節ごとのレイヤリング(重ね着)方法
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倉庫での作業は、夏の蒸し暑さから冬の底冷えまで、季節によって体への負担が大きく変わります。季節ごとに適切なレイヤリング(重ね着)を取り入れることで、体温管理がしやすくなり、体調を崩すリスクを減らすことができます。
夏の倉庫作業に適した着こなし
夏の倉庫作業では、熱中症対策と汗対策が着こなしの最優先事項です。基本的なレイヤリングは以下の2層構成がおすすめです。
① ベースレイヤー(吸汗速乾インナー)
肌に密着して汗をすばやく吸収し、外に放出する機能性インナー。綿素材は乾きが遅いので、ポリエステル系の吸汗速乾タイプを選びましょう。
② アウターレイヤー(薄手の作業シャツ・半袖or長袖)
通気性のある薄手の素材で、長袖を着用して肌を保護するのが基本です。メッシュ素材や「接触冷感素材」を採用した夏用作業着なら、着ているだけでひんやり感が持続します。
夏場は1日に何度も汗をかくため、洗濯のしやすさ・乾きの速さも選び方の重要な基準になります。替えを含めて2〜3セット用意しておくと、清潔感を保ちながら働けます。
冬の倉庫作業に適した着こなし
冬の倉庫作業、特に冷凍・冷蔵倉庫での作業では、3層のレイヤリングが基本です。体を効率よく温めながら、作業しやすい軽量さを確保することがポイントになります。
① ベースレイヤー(防寒インナー)
体温を逃がさない「極暖インナー」や「ヒートテック系機能性インナー」を肌に密着させて着用します。
② ミドルレイヤー(フリース・薄手のジャンパー)
ベースレイヤーで作った温かい空気層を保温するための中間層です。フリース素材は軽くて保温性が高く、動きやすいのでおすすめです。
③ アウターレイヤー(防寒作業着・中綿ジャケット)
外気の冷気を遮断する役割を担う最外層です。防風性・撥水性のある中綿入り防寒着が理想的。脱ぎ着しやすいジッパー仕様を選ぶと、温度変化の大きいエリアへの移動もスムーズです。
手首・足首・首元の「三首」も冷えやすい部位なので、手袋・防寒ブーツ・ネックウォーマーも合わせて準備しておきましょう。
まとめ

倉庫作業着の選び方は、動きやすさ・素材・安全性・サイズ感・レイヤリングの5つのポイントを押さえることが基本です。常温倉庫と冷凍・冷蔵倉庫では必要な対策が大きく異なり、作業内容(ピッキング・重量物取り扱い・フォークリフト操作)によっても求められる機能が変わります。
素材は混紡素材が汎用性高くおすすめで、色選びでは視認性を重視することが安全確保の基本。夏はベースレイヤー2層、冬は3層のレイヤリングで体温調節をするとよいでしょう。
現場に合った作業着を選んで、安全で快適な倉庫作業を実現してみてください。チームで揃えるオリジナル作業着の制作をお考えの場合は、ぜひ日本被服工業にご相談ください。
倉庫 作業着 選び方についてよくある質問

- 倉庫作業着を選ぶ際に最も重要なポイントは何ですか?
- 動きやすさ・安全性・温度対応の3点が特に重要です。ストレッチ性の高い素材で体を自由に動かせること、視認性の高い色や巻き込み防止設計で安全を確保すること、そして働く倉庫の温度環境(常温・冷蔵・冷凍)に合った素材を選ぶことが、倉庫作業着選びの基本となります。
- 冷凍倉庫での作業におすすめの作業着の組み合わせを教えてください。
- 冷凍倉庫(-20℃前後)では、①極暖インナー(ベースレイヤー)→②フリースやキルティングジャケット(ミドルレイヤー)→③中綿入り防寒作業着(アウターレイヤー)の3層構成が基本です。手袋・防寒ブーツ・ネックウォーマーなど末端部の防寒も合わせて揃えましょう。
- フォークリフト操作時に作業着で気をつけることは何ですか?
- 最も注意すべきは「巻き込み防止」です。袖口はゴムや面ファスナーで絞れるタイプを選び、裾が長すぎないかを確認しましょう。また、暗い倉庫内での視認性確保のため、蛍光カラーや反射テープ付きの作業着を着用することも安全対策として有効です。
- 倉庫作業着に適した素材は何ですか?初心者向けに教えてください。
- 初めて作業着を選ぶ方には、綿65%・ポリエステル35%の「混紡素材(ポリコットン)」がおすすめです。綿の肌触りの良さとポリエステルの速乾性・耐久性をバランスよく兼ね備えており、常温倉庫での幅広い作業に対応できます。夏は吸汗速乾素材、冬は中綿入り防寒素材も合わせて活用しましょう。
- 倉庫作業着の色はどう選べばよいですか?
- 安全面から、蛍光イエロー・ライムグリーン・蛍光オレンジなど視認性の高い明るい色がおすすめです。特にフォークリフトや台車が行き来する現場では、JIS T 8127規格に対応した高視認安全服の着用が事故防止に役立ちます。会社の指定がある場合はそちらに従いつつ、なるべく視認性を重視した選択をしましょう。
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