オリジナル作業着を作成する際の注意点について項目別にご紹介

日本被服工業株式会社
お役立ちコラム
オリジナル作業着を作成する際の注意点について項目別にご紹介

オリジナル作業着を作成する際の注意点について項目別にご紹介

会社の制服やイベントユニフォームのオリジナルデザイン作業着を検討されていますか?

多くの担当者様は、「デザインから納品までどのくらいの期間がかかるのか」「どの素材を選べば長持ちするのか」など、オリジナル作業着作成における注意点に不安を感じていらっしゃるのではないでしょうか。

この記事では、オリジナル作業着を発注する際の重要な注意点について詳しく解説していきます。

オリジナル作業着作成時は事前準備や下調べが大切

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オリジナル作業着の製作には、綿密な事前準備と下調べが成功の鍵となります。まず第一に、市場調査を行い、同業他社やトレンドを把握することが重要です。どのような作業着が実用的で従業員に好評か、業界標準は何かを調べることで、基本的な方向性が見えてきます。

事前準備の一環として、作業環境の詳細分析も欠かせません。

例えば、高温環境で作業する場合は耐熱性のある素材が必要ですし、屋外作業が多い職場では耐候性や視認性の高い素材・デザインを検討すべきでしょう。

具体的な作業動作の確認も重要なポイントです。腕を高く上げる動作が多い職種なら、肩周りに余裕を持たせた設計が適しています。

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オリジナル作業着を発注する前に知っておくべき注意点

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オリジナル作業着の発注前には、いくつかの重要な注意点を押さえておくことが大切です。適切な準備を行わずに発注すると、納期の遅延やデザインの不一致、予算オーバーなどのトラブルが発生する可能性があります。特に初めて作業着を発注する場合は、業者選びから素材の選定まで慎重に進める必要があるでしょう。

作成目的を明確にする

オリジナル作業着を発注する際には、まず作成目的を明確にすることが最も重要です。目的が曖昧なまま製作を進めると、完成した作業着が実際の業務に適さないというミスマッチが生じやすくなります。

作業着は単なるユニフォームではなく、業務効率や安全性、企業イメージに直結する重要なアイテムだからです。

作成目的を明確にするためには、現場スタッフへのヒアリングも効果的です。実際に着用する人たちの声を集めることで、理想と現実のギャップを埋める作業着づくりが可能になります。

デザイン作成から納品までの期間を把握しておく

オリジナル作業着の発注から納品までには予想以上に時間がかかることを認識しておくことが重要です。一般的に、デザイン確定から納品まで最低でも2〜4週間、複雑なデザインや大量発注の場合は1〜3ヶ月程度を見込んでおく必要があります。

また、繁忙期による影響も考慮すべきポイントです。年度替わりの2〜4月や、夏のイベントシーズン前は特に混み合いやすいため、通常より長い納期を想定しておくと安心です。業者によって繁忙期は異なるため、事前に確認することをおすすめします。

納期に余裕を持たせることで、慌てずに品質チェックや細部の調整が可能になります。オリジナル作業着は長期間使用するものですから、少し待っても満足度の高いものを作ることを優先しましょう。

オリジナル作業着の素材選びで失敗しないポイント

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オリジナル作業着の素材選びは、作業環境や用途に合わせて慎重に行う必要があります。耐久性、機能性、着心地のバランスを考慮することが失敗を防ぐ重要なポイントとなるでしょう。

業種・作業内容に適した素材の選定方法

オリジナル作業着の素材選びで最も重要なのは、業種や作業内容に適した素材を選定することです。作業内容によって必要な機能性は大きく異なるため、用途を明確にした上で最適な素材を選ぶことが失敗を防ぐ近道となります。

製造業では、耐久性と動きやすさのバランスが重要です。工場内作業には綿とポリエステルの混紡素材が適しており、強度と通気性を両立できます。

一方、飲食業では、汚れが目立ちにくく洗濯に強い素材を選びましょう。耐油性・撥水性に優れたポリエステル主体の素材が多く使われています。

建設業や屋外作業が多い業種では、耐候性と安全性が最優先事項です。高視認性素材や紫外線カット機能を持つ素材を検討してみてください。

医療・介護分野なら、抗菌・防臭加工が施された素材が適切でしょう。患者さんに不快感を与えないよう、肌触りの良さも考慮する必要があります。

洗濯耐久性と素材のメンテナンス性を考慮する

オリジナル作業着を長く快適に使用するためには、洗濯耐久性とメンテナンス性の高い素材選びが欠かせません。作業着は一般的な衣類と比べて頻繁に洗濯され、過酷な環境で使用されるため、素材の耐久性が実用性を大きく左右します。

繰り返しの洗濯に耐える素材選びが重要なポイントです。綿100%の素材は肌触りがよい反面、洗濯による縮みや色落ちが生じやすい傾向があります。

一方、ポリエステル混紡の素材は形状安定性に優れ、洗濯による変形が少ないメリットがあるでしょう。特に作業着として定評のある「T/C素材(ポリエステルと綿の混紡)」は、耐久性と着心地のバランスが取れているため人気があります。

メンテナンス性を考慮する際は、汚れの種類に応じた素材選択も大切です。油汚れが多い職場なら撥油加工された素材、水や汗による濡れが頻繁な環境では速乾性素材が適しています。汚れの落ちやすさも日常的なメンテナンスには重要な要素となってきます。

デザイン作成時の注意点

オリジナル作業着のデザインは機能性と見た目の両方を兼ね備えた重要な要素です。

デザインを作成する際には、まず会社のブランドイメージやコーポレートカラーとの一貫性を保つことが重要です。社名やロゴの配置は視認性が高く、かつ作業の邪魔にならない位置を選びましょう。一般的には胸元や袖、背中の上部がおすすめです。

デザインの複雑さは製作コストと密接に関係しています。細かい模様や多色使いのデザインは、美しく見える反面、コストアップや製作期間の延長につながることがあります。

特に刺繍やプリントなどの加工方法によって表現できる細かさや色数に制限があるため、加工方法に適したデザインを考える必要があるでしょう。

刺繍・プリント・ワッペンなど加工方法による違いを把握する

オリジナル作業着のデザインを際立たせる加工方法は複数あり、それぞれに特徴があります。刺繍・プリント・ワッペンなどの加工方法による違いを理解しておくことで、用途に合った最適な選択ができるようになります。

刺繍は耐久性に優れ、高級感のある仕上がりが特徴です。洗濯を繰り返しても色落ちしにくく、立体感があるため企業ロゴや名入れに適しています。

一方、プリントは細かいデザインや多色使いに対応できる利点があります。シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷、熱転写プリントなど複数の方法があり、それぞれ特性が異なります。

ワッペンは、あらかじめ別布に刺繍やプリントを施し、それを作業着に縫い付ける方法です。取り外しや付け替えが可能なため、作業着の使い回しや役職変更時に便利です。

必ずサンプルを依頼する

オリジナル作業着の発注で最も重要なステップの一つが、実際の製品を確認するためのサンプル依頼です。いくら詳細な打ち合わせを重ねても、実物を見るまでは想像と現実のギャップが生じることがあります。

サンプルを確認することで、素材の質感や色合い、フィット感などを実際に体感でき、大量発注前の最終調整が可能になります。

サンプル依頼時には具体的なチェックポイントを持っておくことが大切です。まず素材の風合いや厚み、肌触りを確認しましょう。次に、縫製の丁寧さや耐久性をチェックします。特に負荷のかかる部分(肩や脇、ポケット周り)の縫製は入念に見ておくとよいでしょう。

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まとめ

オリジナル作業着の製作は、会社や団体のイメージを左右する重要な要素です。この記事でご紹介した注意点を参考に、機能性とデザイン性を兼ね備えた、満足度の高いオリジナル作業着を作成してみてはいかがでしょうか。

従業員のモチベーション向上や、企業ブランディングにも大きく貢献する素晴らしい作業着が完成することを願っています。