作業着の透けない素材はこれ!選び方と種類を解説

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作業着の透けない素材はこれ!選び方と種類を解説

作業着の透けない素材はこれ!選び方と種類を解説

「白い作業着を選んだら、下着が透けてしまった」「夏場になると従業員から透けのクレームが入る」——そんなお悩みを抱えている総務担当者や経営者の方も多いのではないでしょうか。作業着の透け問題は、素材選びで大きく改善できます。この記事では、透けない作業着の素材の種類と特徴、目付の基準、加工・構造の選び方まで、購入・発注時に役立つ情報をわかりやすく解説します。


作業着の透けを防ぐには「素材選び」が最重要

作業着の透けを防ぐには「素材選び」が最重要

作業着の透け対策として、インナーの色を指定したり重ね着を促したりする企業も多いですが、根本的な解決にはなりません。透けにくい作業着を実現するためには、生地そのものの素材・構造・加工を正しく選ぶことが最重要です。以下では、透けが起きるメカニズムと、素材選びで押さえるべき条件を説明します。

透けが起きる主な原因は生地の薄さと織り方

作業着の透けが起きる主な原因は、生地の「薄さ」と「織り方の粗さ」にあります。

生地が薄いと光が透過しやすくなり、下着のラインや色が外から見えてしまいます。また、繊維同士の隙間が大きい「粗い織り方」の生地も光を通しやすく、透けの原因となります。特に白や淡いベージュ・水色などの薄い色の作業着は、濃い色のものと比べて光を反射しにくいため、透けが目立ちやすい傾向があります。

夏向けの作業着は通気性を高めるために生地を薄く仕上げるケースが多く、「涼しさ」と「透けにくさ」はトレードオフになりがちです。そのため、ただ薄い生地を選ぶのではなく、透けを防ぐ織り方や加工が施された素材を選ぶことが大切です。

透けにくい素材の3つの条件

透けにくい作業着の素材には、共通する3つの条件があります。

  • ① 目付(生地の重さ)が十分にある:生地1㎡あたりの重量(g/㎡)が高いほど、光を通しにくくなります。一般的に170g/㎡以上が透けにくさの目安とされています。
  • ② 織り密度が高い:繊維の隙間が少ない「密な織り」は光の透過を防ぎます。平織りより綾織り・斜文織りのほうが密度が高くなりやすいです。
  • ③ 混率・素材特性が適切:ポリエステルや T/C(テトロン・コットン混紡)など、繊維の断面が光を散乱させやすい素材は透けにくい特性を持っています。

この3つの条件をバランスよく満たした素材を選ぶことで、機能性と透け防止を両立した作業着を実現できます。

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作業着の透けを防ぐ素材の種類と特徴

作業着の透けを防ぐ素材の種類と特徴

透けにくい作業着を選ぶには、まず主要な素材の特性を把握することが大切です。ここでは、作業着によく使われる代表的な3つの素材について、透けにくさと機能面の両方から解説します。

ポリエステル素材:透けにくく機能性も高い定番素材

ポリエステルは、作業着の透けない素材として最もよく使われる定番素材の一つです。

ポリエステル繊維は断面が丸く光を乱反射させる特性があるため、同じ厚さでもコットンより透けにくい傾向があります。また、吸湿速乾性・耐久性・シワになりにくさなど、作業着に求められる機能面でも優れており、洗濯を繰り返しても型崩れしにくいのも魅力です。

一方で、純粋なポリエステルは綿に比べて肌触りがやや硬く、夏場の蒸れを感じやすい場合もあります。吸汗速乾加工や遮熱加工が施されたポリエステル素材を選ぶことで、快適性をさらに高めることができます。コスト面でも比較的リーズナブルで、ユニフォームの大量発注にも向いています。

T/C素材(テトロン・コットン混紡):扱いやすく透けにくいバランス型

T/C素材とは、ポリエステル(テトロン)とコットンを混紡した生地のことで、両者の長所を組み合わせたバランス型の素材です。

一般的な混率はポリエステル65%・コットン35%(略称「TC65/35」)で、綿の吸汗性・肌触りとポリエステルの速乾性・耐久性を兼ね備えています。生地の密度が高く仕上げやすいため、透けにくさと着心地のバランスが取りやすいのが特長です。

また、綿混率があることでプリントや染色の発色が良く、オリジナル作業着のデザイン性を高めたい場合にも適しています。ポリエステル100%より価格は若干上がりますが、耐久性・洗濯耐性・着用感のバランスから、作業着のスタンダード素材として幅広く採用されています。

厚手コットン:吸汗性は高いが選び方に注意が必要

コットン(綿)素材は吸汗性・通気性が高く、肌への優しさが魅力ですが、透けにくさの観点では選び方に注意が必要です。

薄手のコットン生地は光を通しやすく、透けやすいというデメリットがあります。ただし、目付が200g/㎡以上の厚手コットンであれば、透けにくさを確保することが可能です。例えば、ヘビーウェイトTシャツに使われる5.6oz(約190g/㎡)以上の生地は、白でも比較的透けにくいとされています。

コットン素材は洗濯による縮みや型崩れが起きやすく、速乾性もポリエステルに劣るため、作業環境によっては実用面で課題が生じることもあります。透け防止を重視するなら厚手を選び、洗濯管理のしやすさも考慮した上で採用を検討しましょう。

素材選びで見るべき「目付(g/㎡)」の基準

素材選びで見るべき「目付(g/㎡)」の基準

素材の種類と並んで、透けにくさを判断する重要な指標が「目付(もくつけ/g/㎡)」です。目付とは生地1㎡あたりの重量のことで、数値が大きいほど生地が厚く、光を通しにくくなります。以下では具体的な基準値と、白・薄色の作業着での注意点を解説します。

透けにくい目安は何g/㎡か

透けにくい作業着を選ぶ際、目付(生地1㎡あたりの重量をgで表した数値)の具体的な基準は業界標準として確立されていないため、商品スペックをしっかり確認して厚手の生地を選ぶことが大切です。

一般的なシャツ類の目付は素材によって100g/㎡前後から200g/㎡以上まで幅広く、透けやすさは色や織り方によっても異なります。透けにくさを求めるなら、厚手生地や遮光加工を施した商品スペックを確認し、できれば試着や実物で透けをチェックするのが確実です。

作業着の透けない素材を素材別に整理すると以下のとおりです。

素材 透けにくい生地の目安 特記事項
ポリエステル 厚手生地または遮光加工品 ポリエステル単独は薄手だと透けやすいため加工を確認
T/C素材 ポリエステル65%綿35%の厚手生地 綿混率が高いほど厚みが増す傾向あり
コットン 厚手生地(例:ツイル織り) 薄手コットンは透けやすいため厚手を推奨

作業着を選ぶ際は商品スペックに記載された素材や加工の情報を必ず確認し、上記の目安を参考にしてみてください。

白・薄色の作業着は特に目付に注意する

白や薄いベージュ・サックスブルーなどのパステル系カラーの作業着は、濃い色のものより光を透過させやすいため、目付の基準を一段階上げて考えることをおすすめします。

例えば、ネイビーや黒の作業着で170g/㎡あれば問題ない場合でも、白の同じ素材では透けが気になるケースがあります。白・薄色の作業着を選ぶ際は、最低でも180〜200g/㎡以上を目安にするのが無難です。

また、白の生地は洗濯を重ねると生地が薄くなったり、糊落ちによって透け感が増すこともあります。購入時だけでなく、使用を続けた後の透けやすさの変化も考慮し、定期的な作業着の点検・見直しを行う体制を整えておくと安心です。

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透けをさらに防ぐ「加工・構造」の選び方

透けをさらに防ぐ「加工・構造」の選び方

素材の種類や目付に加えて、生地に施された「加工」や作業着の「構造」も透け防止に大きく関わります。ここでは、透け防止加工の仕組みと、裏地付きモデルの活用方法について解説します。

透け防止加工(UVカット・遮光加工)とは

透け防止加工とは、生地に特殊な処理を施すことで光の透過を抑える技術のことです。代表的なものにUVカット加工と遮光加工があります。

UVカット加工は紫外線をカットするための加工ですが、光の透過率を下げる効果もあるため、透けにくさの向上にも寄与します。遮光加工はより直接的に可視光線の透過を抑える加工で、カーテンや作業着の裏打ち生地などに使われることがあります。

これらの加工が施された生地かどうかは、商品の仕様欄や素材説明に「UVカット率◯%」「遮光加工あり」などと記載されていることで確認できます。ただし、洗濯を繰り返すと加工効果が薄れることがあるため、耐洗濯性も確認しておくのが大切です。透け防止加工のある作業着は、同じ目付でも透けにくさが増すため、薄手でも機能性を確保しやすくなります。

裏地付きモデルが有効なケースと注意点

裏地付きの作業着は、透け防止効果が高く、特に女性従業員向けの作業着として非常に有効な選択肢です。

裏地を付けることで生地が二重構造になり、光の透過をしっかり遮断できます。下着のラインや色が外から見える心配をほぼゼロに近づけることができ、着用者の安心感も高まります。

ただし、裏地付きモデルにはいくつかの注意点もあります。

  • 重量が増す:生地が二重になるため、単純に重さが増し、長時間作業での疲労感につながる場合があります。
  • 通気性が低下する:夏場など暑い環境では、裏地によって熱がこもりやすくなることがあります。
  • コストが上がる:素材や縫製が増える分、価格が高くなります。

作業環境や季節に応じて、裏地付きモデルが適切かどうかを総合的に判断しましょう。夏用と冬用で素材・構造を変えることも、現実的な対応策の一つです。

女性従業員の透け問題に企業が取るべき対応

女性従業員の透け問題に企業が取るべき対応

透け問題は特に女性従業員からのクレームや不満として表れやすく、職場環境の整備という観点からも企業として真剣に向き合うべき課題です。ここでは、よくある「インナー指定」の限界と、オリジナル作業着による根本的な対応策を解説します。

インナーの色指定だけでは不十分な理由

透け対策としてインナーの色や種類を指定している企業は多いですが、それだけでは根本的な解決にはなりません。

まず、インナーの色指定は従業員の自己管理に依存するため、徹底が難しいという現実的な問題があります。また、ベージュやヌードカラーのインナーを着用しても、生地が非常に薄い場合にはインナー自体が透けて見えることもあります。

さらに、インナーを重ねることで「暑い」「動きにくい」といった新たな不満が生まれるケースも少なくありません。従業員の側からすると、「着こなしに制約がある」という心理的な負担も生じます。透け問題の根本にあるのは作業着の生地そのものの問題であり、インナー管理で対処しようとするのには限界があります。

オリジナル作業着で素材・色・裏地を統一指定する方法

透け問題を根本から解決する最も効果的な方法は、オリジナル作業着の制作で素材・色・裏地を会社として統一指定することです。

オリジナル作業着であれば、以下の要素を一括して設計・指定できます。

  • 素材の指定:透けにくい目付・素材(ポリエステルやT/C素材など)を採用
  • カラーの選定:白や薄色を使う場合は透けにくい色設計を行う
  • 裏地の有無:女性用サイズのみ裏地付きにするなど、性別・職種に応じた設計が可能
  • 透け防止加工の指定:遮光加工やUVカット加工を標準仕様にする

オリジナル作業着は、既製品にはない「自社の課題に合わせたカスタマイズ」ができる点が最大のメリットです。透け対策と同時に、企業ブランドのロゴや配色を取り入れることで、統一感のある職場環境づくりにもつながります。オリジナル作業着の制作については、日本被服株式会社のサービスページもご参照ください。

まとめ

まとめ

作業着の透けを防ぐためには、素材選びが最も重要です。ポリエステルやT/C素材のように透けにくい特性を持つ生地を選び、目付の基準(170〜200g/㎡以上)を満たしているか確認しましょう。白や薄色の作業着は特に目付に注意が必要です。

透け防止加工(UVカット・遮光加工)や裏地付き構造を活用することで、さらに効果的に透けを抑えることができます。インナー指定などの運用ルールだけに頼るのではなく、素材・構造の段階から透けにくい設計をすることが、従業員の不満を根本から解消する近道です。

特に女性従業員への配慮が必要な企業には、オリジナル作業着の制作で素材・色・裏地を一括指定する方法がおすすめです。この記事を参考に、自社に合った透けない作業着の素材選びに取り組んでみてください。

作業着 透けない 素材についてよくある質問

作業着 透けない 素材についてよくある質問

  • Q1. 白い作業着で透けにくい素材は何ですか?
    • 白い作業着で透けにくいのは、ポリエステル素材またはT/C素材(ポリエステル・コットン混紡)で目付180〜200g/㎡以上のものがおすすめです。ポリエステルは光を乱反射させる特性があり、同じ厚さでも透けにくい傾向があります。遮光加工やUVカット加工が施された素材であればさらに安心です。
  • Q2. 夏用の薄い作業着でも透けにくい素材はありますか?
    • あります。夏用でも、吸汗速乾加工と透け防止加工を組み合わせたポリエステル素材であれば、軽量・涼しさと透けにくさを両立できます。目付が低くても遮光加工が施されたものや、ハニカムメッシュ構造(光の通り道を分散させる織り方)の生地は夏場の透け対策として有効です。
  • Q3. 目付(g/㎡)はどこで確認できますか?
    • 作業着の商品ページや仕様書に記載されているケースが多いです。オンラインショップでは「素材・スペック」「製品仕様」などの欄に記載があります。記載がない場合は、メーカーや販売店に直接問い合わせると教えてもらえることがほとんどです。オリジナル作業着を制作する場合は、目付を指定して発注できるため、透けにくさを確実に担保できます。
  • Q4. 裏地付きの作業着は夏でも使えますか?
    • 裏地の素材次第で夏にも対応できます。透湿性・通気性の高い薄手の裏地を採用したモデルや、メッシュ裏地を使ったタイプであれば、蒸れを抑えながら透け防止効果を発揮します。ただし、完全に暑さを感じないというわけではないため、作業環境や季節に応じて裏地の有無を使い分けることをおすすめします。
  • Q5. オリジナル作業着で透け防止素材を指定して発注できますか?
    • できます。オリジナル作業着の制作では、素材の種類・目付・加工(遮光・UVカットなど)・裏地の有無を細かく指定して発注することが可能です。女性従業員向けに裏地付き仕様にするなど、性別や職種に合わせた設計もできるため、透け問題を根本から解決したい企業にとって最適な方法です。詳しくは日本被服株式会社のオリジナル作業着制作サービスをご覧ください。